Lazy Bear

Categories

Archive

Site search

Feeds

Meta

1408号室

心霊ルポを出版する作家のマイクは、ある日「ドルフィンホテルの1408号室には泊まるな」という意味深な葉書を受け取る。
幽霊も神もこの世には存在しない、というのが信条のマイクは早速ドルフィンホテルへと赴く。支配人は一貫して宿泊を拒むものの、マイクの頑なな態度についには折れてしまう。
仕方なくキーを渡す支配人だったが、彼は1408号室をこう表現した。「邪悪の部屋」と。


原作は巨匠スティーヴン・キングの小説。
心霊作家が56人もの人が次々に怪死した部屋に泊まり何かが起こる、というホラー映画なんですが。とりあえず率直な感想を言えば、「ドリフのお化けコントをハリウッドで再現してみました」というレベル。序盤は特にしょうもない内容で、僕は怖がるよりも笑いが込み上げてきました。やがて中盤になりいよいよ本格的になるかと思えば、あまりにカオスな現象ばかりで怖がるべきか笑うべきか分からず目が点になり、良く分からないうちに終わってしまいました。
結局、一体これは何がどうだったのか、何一つとして意味の無い内容でした。正直なところ、主人公が理不尽な現象に遭って終わり、の一文で片付くレベルです。主演のジョン・キューザックの一人芝居は確かに凄かったけれど、いかんせん内容が内容だけにコントにしか見えませんでした。

ホラーに関しては日本が一番恐ろしいというのが良く比較できるものだと思います。欧米では恨みつらみの霊現象というのがあまり良く理解出来ないらしく(キリスト教的にそういうのは神様が浄化するor一律悪魔認定)、一個人の恨みで何人も不特定に呪われるというのは理不尽に思えるそうです。メジャーどころでは貞子(サマラ)で有名になったリングなどがそうでしょう。
ホラーに理不尽さは必要だと思います。ただ、その理不尽さのベクトルが明らかに間違っていると感じました。冷蔵庫を開けたらそこに人がいるとかそういう事じゃなくて、何の落ち度も無いはずなのにどうしてこんな目に遭わされるのか、そういう理不尽さが一番怖いのだと思います。スティーヴン・キングの小説を全部読んだ訳じゃないけれど、こういう心霊的なネタは微妙な気がします。それよりも「シークレット・ウィンドウ」のようなメンヘラ的な恐ろしさの方がずっと面白い。

オススメ度は2−。正直僕には無理でした。笑いをこらえる方が多くてまるで楽しめなかったです。それなりにドキドキはさせられるので、そういうのが好きな人はいいのではないかとか思います。

Write a comment