Lazy Bear

Categories

Archive

Site search

Feeds

Meta

ステキな金縛り

仕事のうまくいかない弁護士の宝生エミ、彼女が最後のチャンスとして引き受ける事になったのは、妻を殺した容疑で逮捕された男、矢部五郎の弁護だった。
彼のアリバイを証明出来るのは、事件当日に宿泊した旅館に現れた落ち武者の幽霊のみ。しかしエミは、大胆にもこの幽霊、更科六兵衛を法定で証言してもらう事を画策する。

監督と脚本は三谷幸喜。主演は深津絵里と西田敏行。その他、その人単体で十分主演を張れるような有名所が多数共演しています。
幽霊という科学的に存在を立証できないものに法定で証言してもらうという、かなり飛び抜けた設定のコメディ映画です。三谷幸喜特有の奇妙な空気やリズムは相変わらずで、かなりおかしな展開であるにも関わらずスッと楽しめる面白さは流石と言えます。ジョークもなかなか凝ったものがあり、むしろ全ての伏線はそこに繋がっていると言っても過言では無いでしょう。ギリギリくどくないかという所で抑えているのも絶妙だと思います。
個人的には、中井貴一演ずる小佐野検事が、この変な空気に最後まで染まらずにいてくれれば、と思いました。みんなが物分りの良いコメディの空気に染まる中で、一人くらいはずっと常識的な感覚を持っていた方が対比で面白かったかもしれません。もっとも、幽霊だろうと何だろうと自分のルールで相対する真面目な姿勢は、それはそれでキャラが立って面白かったのですが。

登場人物の中で佐藤浩市が村田大樹という役で登場しています。これは2008年公開の「ザ・マジックアワー」に出演したのと同じ役のようです。時間軸があの後だとしたら、やはりまだ売れてないのかなあと思わずニヤリ。

オススメ度は4+。相変わらずの三谷ワールドで、これまでの作品の好きな方には十分楽しめる内容だと思います。これと言って小難しいものも無いので、頭を空っぽにして楽しむと良いでしょう。

Write a comment