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白ゆき姫殺人事件

しぐれ谷国定公園の敷地内で、若い女性の遺体が発見される。遺体は、十数カ所の刺し傷がある上に、真っ黒になるまで焼かれていた。
怨恨による殺人と推測する一方で、被害者と同じ会社に事件後から消息不明の女性が居た。そして彼女には、殺人に及ぶ明らかな犯行動機が存在した。


主演は井上真央。原作は湊かなえ。
1人の女性の殺人事件と、その容疑者である城野美姫にまつわる群像劇のようなサスペンスものでした。
この作品の一番の見所は、やはり容疑者である城野美姫は、狂人なのか、聖人なのか。そこにつきます。最初は完全に城野が犯人であろうという見立てで、関係者の証言もまた完全に城野を犯人扱いしたものでした。しかし、中盤くらいからはそれらは出鱈目で、城野は人を殺すような人物ではないという視点が出てきます。
このように城野美姫についての意見は食い違い、証言の内容もどれが正しいのか、どれも本当で嘘のように感じます。一応ジャンルとしてはサスペンスで良いと思うけど、トリックなどよりも城野美姫の人柄に重点が置かれていました。
内容としては、かなりいたたまれない気持ちになるものです。とにかく、登場人物、テレビ、ツイッターの下衆さが凄くて、最後までそれが徹底されています。社会病とでもジャンル分け出来そうな、そんな異常な光景です。そういった意味でも、この作品の後味の良し悪しは人によると思われます。

オススメ度は4−。本格サスペンスとは言い難いですが、身につまされる思いになるような人もいるだろう作品です。まずはあらすじを確認し、合うか合わないかを決めるべきだと思います。

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