Lazy Bear

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シェフ 三ツ星フードトラック始めました

レストランの料理長を勤めるカール・キャスパーは、その晩は有名なブロガーが来店するとあって、新作メニューで勝負しようと意気込んでいた。しかし店のオーナーは頑なにメニューの変更を拒み、結局従来のメニューで行く事となる。ブロガーによるその評価は散々たるもので、カールもまたあまりに酷いその投稿に激怒する。やがてカールは店を辞める事となるのだが、マイアミで偶然出会ったキューバサンドに着想を得て、移動販売で再起を図る。


監督、主演はジョン・ファヴロー。職も誇りも失ってしまった一流料理人が、サンドイッチの移動販売で再起を図るという心温まるヒューマンドラマの作品です。
本作はやはり主人公が料理人であるだけに、非常に料理のシーンが多く登場します。それらは調理のシーンがほとんどですが、実際に食べるシーンもちょくちょく挟んでくるため、空腹時には非常にお腹が気になって来ます。
主人公であるカールは、料理の腕は確かであるものの、夫や父親としては不出来だと自称しています。また非常にITオンチで、息子との会話でもギャップを感じさせるシーンがありました。そういった中で、やはり彼が生き甲斐を感じると言った、客が自分の料理で笑顔になるシーンは意外と多く盛り込まれています。基本的に半ロードムービーといった構成でサンドイッチの移動販売を行うため、トラックか道路かどちらかのシーンが必然的に多くなります。けれど、様々な構図で飽きさせない工夫が感じられ、意外と出だしのテンションが維持出来ました。
惜しいと思ったのは、肝心のサンドイッチについてあまり説得力が感じられなかったところです。カリッと表面を焼いたパンをかじる音は、なかなかグッと来るものがありました。ただ、それ以上に何故これが美味しいのか、こういう理由で美味しいのだ、といった実感をさせてくれる描写が欲しいと思います。そうすると必然的に、トラックに群がる人々が彼のサンドイッチに夢中になる事に説得力を持ち、またラストのあの展開にも白々しさを感じさせないようになったのではと思いました。

オススメ度は4ー。劇中には美味しそうな料理がかなり出るので、そういう意味では食事のタイミングには注意が必要そうです。それと、コミカルなやり取りのさなかに意外と下ネタが多かったりするので気をつけて下さい。

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