Lazy Bear

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検死官のオマルは、かつてNFLのスティラーズでセンターを18年勤めた名手マイク・ウェブスターを解剖する。死因は心臓麻痺だったものの、そこに至るまでの経緯に不自然さを感じた彼は自費で脳を病理診断する。するとそこには、長年頭部に繰り返し加えられ続けた強い衝撃の痕跡があり、これがマイクの心身を持ち崩した原因だと判断する。
すぐさま公表しようとするものの、NFLの持つ強大な利権はあまりに強く、立ちどころにそれは頓挫してしまった。


主演はウィル・スミス。実際の出来事をベースにした、社会派作品です。
正直なところ、完全にNFLと一部FBIの醜聞でしかない内容で、よく公開出来たものだと思いました。主演も、ここ最近は見なくなったけれど一時はハリウッドで最もギャラの高い俳優だったウィル・スミスです。そういう意味でもかなり奇跡的な作品だと言えるのではないでしょうか。
ストーリーは、まず主人公オマル医師がNFLの引退選手の奇行と変死が続く原因、CTEを突き止めるのだけど、それでハッピーエンドとはなりません。むしろここからが本番であり、彼の苦難の道程が始まります。診断を認めないNFLや人種差別、FBIも使った圧力など、かなり闇深な要素が続きます。これが実話ベースでどこまで盛っているのかは分からないけれど、かなりえげつない展開だなあと感じました。これらは結局のところ一番の問題が金であり、命と金を交換している構造を変えたくないのかななどと邪推してみました。
ウィル・スミスは久し振りに見たけれど、結構表情や雰囲気が変わっていて、一瞬誰だか分からないくらいでした。けど年齢なりにいい雰囲気になったと思います。あの特有の滑舌の良さも健在でした。

オススメ度は4+。なかなか骨太な社会派映画でした。血などの描写もややあるので注意が必要です。

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