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ベオウルフ/呪われし勇者

フロースガール王のオロットという館、そこで宴を繰り広げている最中突如グレンデルという怪物に襲われる。この事件はたちまちフロースガール王の恥として吟遊詩人が広めてしまう。フロースガール王はすぐさまグレンデルの討伐すべく戦士を広く募ったが、いずれも翌朝には無残な姿で見つかる。
そんな中、フロースガール王を恩人とする父を持つ戦士ベオウルフがフロースガール王の元を訪ねる。


トールキンにも多大な影響を与えたとされる、叙事詩としては最古にあるベオウルフ。それの映像化作品です。

まず最初に驚いたのが、これは全編3Dアニメでした。予告編でチラッと見た限りじゃすぐに気づけないほどリアル。とは言っても、普通に見ていればあちこちから不自然さが感じ取れるんだけれど。

ファンタジーものは年に何本も出ないけれど、大体がお決まりのパターンだよなあと思ってましたが、この作品にはファンタジーには欠かせない魔法がありません。魔法の武器もありません。っていうか、序盤にベオウルフは武器どころか鎧もつけないで戦います。早い話が全裸でどつきあう。このあまりに斬新な演出には色んな意味で度肝を抜かれました。巧みなカメラワークで思わず「あ、危な……うまいっ!」と言ってしまいたくなるほど。抽象的な表現だけど、見れば分かります。

ストーリー自体は、写本の大半が焼失してしまっているのか、そもそもこういう構成になっているのか。いきなり青年ベオウルフから年月が大きく飛ぶのがちょっと。
ベオウルフが契約によって具体的にどういった影響を受けたのかがあやふやなので、今ひとつ呪いというものが実感できません。なので、人間離れした強さを誇るベオウルフのアクションばかりに目が行きがちに。個人的にはもうちょっと話を膨らましてくれても良かったと思います。アクションの出来は凄く良かったので、背景さえもっと詰め切れば完璧だったかなあ。

それと、リアル3D映画には某最終幻想という前例があるんだけれど、この作品そのものは別段悪いものではないと思います。ただ、わざわざ人物までをも3Dにする必要性があったのか、そこが疑問。一番の見所というか唯一の見所がアクションだけに、怪物だけCGでアクションは特殊処理する感じでいいんじゃないかなあと。ただ、それを言ってしまえば終わりか。

オススメ度は3+。限りなく4に近いです。序盤のベオウルフの全裸アクションだけでも十分見る価値はあるんじゃないかと。
アクションは凄く迫力があって面白いんだけれど、ちょっぴりエッチぃとこもあるので、あらかじめ観に行く人は選んだ方が後から空気が微妙にならなくて済みます。

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