ギルティ
緊急通報のオペレーターを務めるアスガーは、ある日誘拐された女性の通報を受け取る。イーベンと名乗った彼女は、別れた夫に連れ去られていた。そして夫には暴行での服役歴があり、一刻を争う切迫した事態だった。
アスガーは何としてもイーベンを無事に帰すため、自分の職分を超えた行動にすら出て事件の解決を図る。しかしただのオペレーターではどうにも状況は良くならず、アスガーは焦りを募らせるばかりだった。
本作はデンマークで制作された、事件が音声だけで進んでいくという意欲作です。観客は主人公のアスガーと全く同じ視点に立ち、この誘拐事件の真相に挑む訳ですが。
アスガーの通話内容から音を拾い、どんな状況になっているのかとあれこれ推察する見方をするのが大半の人だと思います。しかしこれを見越しているのか、この音だけで進む物語がシンプルながらうまいギミックとして働き、意外な真相へとたどり着かせます。アスガーの焦燥に次ぐ焦燥で、時には迂闊な行動にも出た上での結末。これがかなり心に来るものがありました。
ストーリー全体を見れば割とシンプルな起承転結のあるサスペンス映画です。ただ、情報を絞ることで観客をうまく焦らせる演出が見事だと思いました。
オススメ度は4+。かなり心に来る展開かも知れませんが、非常に面白くできの良いサスペンスだと思います。変則的だからと避けずに観て欲しい作品です。
Posted: 3 月 22nd, 2019 under 2019, 映画.
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