Lazy Bear

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マローボーン家の掟

マローボーン一家は、人里離れた秘境でひっそりと暮らしていた。しかし母親が病死し、兄弟4人が残される。
その後、ジャックに拠る5つの掟に従って生きてきた彼らだったが、それを破らねばならない事態に直面する。厳しい決断を長兄のジャックは強いられた。


とある特殊な生い立ちの四兄弟の特殊な生活、という奇妙な作品。ネタバレに配慮するとどうしても形容詞ばかりの文章になってしまいますが、本作は一体どういう作品なのか?という疑問こそが一番の魅力だと思うため、こうならざるを得ません。
冒頭の突然の暗転と空白の6ヶ月、サイコサスペンスなのか?心霊なのか? これらを生み出す生い立ちに縛られ続け四苦八苦する兄弟達の姿が妙に爽やかだったりもします。この明暗の深さは本作の魅力と言えるでしょう。
何故こんな奇妙な掟を課すのか。他にも幾つも不可解な点が大小あり、これらにはきちんと理由があって最後にそれが明白になる訳ですが。ありきたりと言えばそうなんだけれど、そのきっかけになる出来事がかなり悲しく辛いものでした。そういう衝撃が大きく、そしてジャックの苦悩の深さが後から追って来るのが印象的です。

オススメ度は4+。なかなかネタバレを避けての感想が難しい作品です。ホラーのジャンルをうまいこと行ったり来たりする、非常に悲しいストーリーは秀逸だと思います。

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