Lazy Bear

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ブラインドスポッティング

コリンはオークランドに住む黒人の青年。引っ越し屋の同僚であり幼馴染の親友でもあるマイルズといつもつるんでいた。しかしコリンには逮捕歴があり、現在は保護観察中だった。その終わりが3日後に迫り、コリンはトラブルを起こさず平穏に過ごそうとしていたが、自由奔放で問題ばかり起こすマイルズに振り回されっぱなしだった。そして仕事帰りの途中、コリンは警察官が逃げる黒人を警察官が背後から射殺する現場に出くわしてしまう。門限に遅れていること、保護観察中は面倒事には首を突っ込みたくないことで、コリンは関わらないようにする。しかし射殺された男の顔が頻繁に脳裏にちらつき、コリンを苦しめていった。


主演の俳優は実生活でも親友同士という、黒人白人間の人種問題等に切り込んだ作品。
善良で温厚で真面目なコリンと、自由奔放で口が悪く粗暴なマイルズ。対照的な親友同士が人種問題と戦う話かと思いきやそうではなく、あくまでコリンの主観での物語でした。保護観察期間を無事に終えたいコリンが、とにかく問題ばかり起こすマイルズに振り回され、その上に警察官の射殺現場まで目撃してしまう、とにかく不憫な主人公という出だしです。そんなコリンはマイルズに振り回され続け、黒人が射殺された事件を黙っている事に苦悩し続け、耐えに耐えているのだけれど。終盤に差し掛かった頃、遂に感情を爆発させてしまいます。その上、クライマックスではまた予想外の出来事が起こり、コリンは一体どうするのかとハラハラさせられました。
本作は人種問題だけでなく、タイトル通り人種問題の盲点を描いているように思います。マイルズの振る舞いも見方を変えれば随分と印象が変わり、観る客側にもまた偏見の目があるんだなと思わされました。何かと差別だなんだとヒステリックな時代ですが、根っこの部分ではなく本当に表面しかみんな見ていないのではないか、とそんな気にさせられる作品です。

オススメ度は4+。かなり重苦しい印象の強い作品です。特にコリンの苦悩には息苦しくなります。しかし自分の価値観の偏りに気づかせてくれる、なかなかにメッセージ性のあるテーマが一貫した作品です。

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