ヴァナヘイム王国において指折りの強さを持つ男、ジュリアス・シーザー。
人望も厚い彼は、ヴァナヘイムが世界に誇る最強の剣、聖騎士団の次期団長の最有力候補でもあった。
力、名誉、財産、全てを手に入れ将来を保証された彼。
だがある日、彼は猛然と国に対して反旗を翻した。
対峙するは、聖騎士団総勢一千名。
この無謀とも思える裏切り行為に彼を踏み切らせたのは、一体何だったのか。
今、稀代の猛者と人々に畏敬された彼の半生を綴ろうと思う。
『漆黒の豪腕』の二つ名を持つ、彼の親友も交えて。