Lazy Bear

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かもめ食堂

フィンランドの首都ヘルシンキで「かもめ食堂」という名前の小さな食堂を開いたサチエだったが、客は全くやって来なかった。それでもサチエはのんびりと自分のペースで店の営業を続ける。
やがて、かもめ食堂には日本かぶれのフィンランド人青年のトンミ、日本から観光でやって来たミドリ、空港で荷物が紛失し途方に暮れているマサコ、と次々人が集まり始める。


当初は単館上映だったものの、根強い人気と多くの指示を受けてじわじわと上映数を増やしていったという異例の作品。

ストーリーは序盤、主人公のサチエの視点で生い立ちなどが語られるのですが、やがて登場人物が増えるに従って群像劇のようになっていきます。
物語は人情物かと思いきや、実はシュールなコメディ要素が満載でした。とにかくこれが秀逸。少しも押し付けがましくないのに、分かっていながら笑わされてしまう、とにかく見事な笑いの持って行き方をします。
登場人物は、登場直後はそれほど目立たない薄味な印象なのに、徐々にキャラが立ってきて役割をしっかりと勤め上げます。中でもマサコにはやられました。出てきた時は単なるモブ程度にしか思ってなかったのに、段々と交流するに連れて不思議な存在感を醸し出してきます。

かもめ食堂は和食の店という事ですが、寿司やらスキヤキのようなものではなく、オニギリ、トンカツ、しょうが焼き、鳥の唐揚げといった庶民的なものばかり。厳密に言えば和食ではないよなあとは思いつつ、あくまで大衆食堂にこだわってる感じが良かったです。ただ、これがどうして急にフィンランド人に受け入れられるようになったのか、もう1カットあっても良かったかなと思います。

オススメ度は5−。これはとにかく面白い作品です。万人向けで楽しめる内容なので、DVDを買うにしてもこれは鉄板でしょう。

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