Lazy Bear

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県庁の星

キャリア公務員の野村は、県が主催する200億円の大プロジェクトへの批判を緩和するべく始められた、民間企業との交流企画の一人へ任命される。野村が派遣されたのは、今にも潰れてしまいそうな三流スーパーの満天堂だった。


キャリアとパート店員という、いかにもな組み合わせで始まったこの作品。よくある、エリートが雑草魂を学んで何かに目覚める、というものかと思ったら、まったく切り口が異なっていました。
主人公の野田はエリート意識の塊で、スーパーの業務は何も出来ずに失敗ばかりをしていました。しかしこのスーパーもスーパーで、店員が迷走し店長が不正を容認するという、幾つも問題を抱えている状態です。
野田は結局のところスーパーの業務はろくに出来ないのですが、キャリアの野田だからこその能力を使ってスーパーを蘇らせていきます。店員達も自分たちの問題点を理解し、少しずつ変わっていく様はまさに改革の一言に尽きます。

首を傾げる点も幾つかありました。特に予告編でも熱弁を振るっていた審議のシーンは、一部の人があまりに演技がかっていて酷く安っぽくなっていました。せっかくの見せ場だというのに、これでは興ざめしてしまいます。他にも細かい突っ込みどころは幾つかありました。詰めの甘さは否めませんが、気にしなければ気にならないレベルではあると思います。

余談。
何となくの印象ですが、ドラマ化されるんじゃないだろうか、という予感がします。しかし、ドラマになると確実に中弛みするか脱線を連続させる危険なものになるでしょう。やはり映画でなければ、という疾走感が大事です。

オススメ度は4+。綺麗にまとめつつも、中々面白い伏線を幾つか用いていて非常に後味が良いです。特にラストシーンは思わずニヤリとさせられる絶妙な画でした。特に見る人や状況には左右されない万人向けの内容なので、誰にでもオススメ出来る映画です。

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