Lazy Bear

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アメリカン・ハッスル

裏社会で小さな詐欺を繰り返していたアーヴィンは、ある日出会ったシドニーという女性と恋に落ちる。シドニーは非常に聡明で、アーヴィンの裏仕事は順調に発展をしていった。だがある日、FBIの捜査官であるリッチーに逮捕されてしまう。FBIはアーヴィンに、減刑と引き換えに同業者の情報を売るように取引を持ち掛ける。仕方なく応じるアーヴィンだったが、リッチーの功名心を満たすため、話の規模はどんどん膨れ上がり、やがて汚職議員達の逮捕にまで達してしまう。この事態をアーヴィンは酷く憂慮するが、リッチーはまるで聞こうともしなかった。


主演はクリスチャン・ベイル、ブラッドリー・クーパー。
1970年代にアメリカで実際に起こった、大規模な議員汚職事件を題材にした作品です。ちなみに、ハッスルとは俗語で詐欺の事だそうです。
FBIと裏社会、そして行政を扱ったサスペンス映画です。この映画でまず目を引くのは、年代も年代で流行の違いもあるけれど、格好の妙な仰々しさ。特にアーヴィンの格好は凄いです。クリスチャン・ベイルは、毎度役作りのために体型までがっつり変えちゃうけど、今回は更に髪を剃ってハゲてました。導入がそこなので、なかなか衝撃的です。衣装もみんな妙に派手で、振る舞いも相応に派手なのは、この作品の魅力の一つと言えます。
主人公であるアーヴィンは、詐欺師という悪人の立場ではあるのだけれど、本作では周囲に振り回されっぱなしで、貧乏くじばかり引いているような人物です。だから、徐々に増長するリッチーや、妻と愛人の問題などの方が目立つようになっていきます。しかし、そんな彼だからこそ、最後にする勝負というのが、非常に純粋な気持ちで、少しばかり切なく思えました。
悪人の多い作品だけれど、ちゃんと最後に報いを受けるべき人間が報いを受けるのは良かったと思います。この結末の締め方が王道的で良かったです。ここを皮肉めいた物にすると、大分作品への印象が変わったでしょう。

オススメ度は4+。脚本もさることながら、各俳優陣の名演も実に素晴らしい作品でした。王道的な結末もあって、非常に見応えのある良い一品だと思います。

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