Lazy Bear

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gifted/ギフテッド

かつては准教授だったフランクは、自殺した姉の娘であるメアリーを引き取り、ボートの修理で生計を立てて暮らしていた。メアリーには優れた数学の才能があり、通常の小学校では授業も生徒も退屈でしかなかった。メアリーには才能のある子供のための学校と奨学金の話もあったが、フランクはメアリーには通常の暮らしを強く望んでおり頑なに固辞する。
ある日、長年絶縁状態だったフランクの母であるエブリンが現れる。彼女はメアリーの才能を伸ばす事を強く望んでおり、法的にメアリーを引き取るため裁判を起こす。


主演はクリス・エヴァンス、監督はマーク・ウェブ。
才能のある子供を巡り、対立する叔父と祖母を中心としたホームドラマ的な作品です。家族同士の行き違いや感情のもつれ、人生の生き方などなど、そういったテーマについて対立を通じながら描いていきます。
数学の才能に溢れ大人びた言動をするものの、年齢なりに無邪気な仕草を見せたりと微笑ましいメアリー。一方でフランクは決して裕福ではなくメアリーを育てる環境についても悩みながらも前向きに奮闘する。こういった二人を取り巻く脇役たちもまた非常に魅力的で、絶妙に支えたり話を回していったりとしていきます。ストーリーは温かい雰囲気で進んでいくものの、裁判が佳境に入る辺りからはなかなかシビアになっていきます。法的にはこうなることも致し方ないと思うけれど、この辺りから闇が溢れ出て来ます。そこからのラストはいささか強引な気もしましたが、収まるように収まったという感じがしました。
展開のテンポが良く、小気味良い台詞回しや仕草といい、見ている時間の割にたっぷり楽しめる密度の高い作品だったと思います。案外無駄のない構成なのかも知れません。作り手の丁寧さが伝わってくる出来栄えです。

オススメ度は5。最後まで非常に心温まる作品でした。たまにはこういったのんびりと楽しめる作品を見たいという方には是非ともオススメの一本です。

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