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チェ 28歳の革命

アルゼンチン人医師のエルネスト・ゲバラは、メキシコでキューバの武力革命を画策するフィデル・カストロと出会う。
カストロの理想とする共産主義国家に共感したゲバラは、軍医として過酷なゲリラ戦争へと身を投じる。

1950年代に起こったキューバ革命と、その首謀者であるカストロ(前議長)、その腹心と言われた通称”チェ・ゲバラ”の半生を描いた作品。
アメリカにはボロクソ言われている現在のキューバですが、そのキューバが大きな転機を迎えたのがこのキューバ革命です。この時のゲリラ戦、そして共産主義者で潔白で勤勉だったとされるゲバラを中心に物語は進んでいきます。

ゲバラ役のベニチオ・デル・トロは、「21グラム」くらいしか見たことがありませんでした。監督のスティーヴン・ソダーバーグとは二回目だそうです。

物語は基本的に史実に基づいているようで、時折回想的に国連での演説シーンやインタビューを交えつつ、ゲリラ戦の行方を描いていくのだけれど、割と淡々とした内容でした。ゲバラは中南米を中心に信奉されるほど人気のある人物だけど、映画ではヒロイックな要素はほぼありませんでした。ゲリラ戦と言っても彼は指揮官であるため最前線に果敢に出て行く訳でもなく、本来の軍医として兵士やキューバ国民を診たり、新兵の教育や部隊の管理など、裏方的な方が多かったと思います。良くも悪くも事実通りで、歴史の再現映画のような気もしました。
個人的にはゲリラ戦の汚くて過酷な状況を泥臭く再現するのかなあと思っていたけれど、割と戦況が淡々とテンポ良く進んで行きました。見所はそういう映像ではなくて、もしかするとゲバラの姿勢そのものかもしれません。フィデルやカミロの方が戦闘の大半です。

「ゲバラの半生を描いたけど、どう?」と一方的に言われている感じです。だからと言ってどうという訳でもなく。なんかただ並べて映像化したんじゃない?という気もしなくもありません。また、近代史をそれなりに知っていないと楽しめないような気もしました。ソ連とアメリカの関係やら中南米の情勢を軽くでも知らないと、「この人達は何をしたいの?」ともなりかねません。見る人をかなり限定する映画だと思います。

蛇足。
そういえば日本には、ゲバラを信仰する、何故か死刑廃止派の政治家がいたけれど。かつて検索エンジンの「胡散臭い」トップに出てきたこともあるだけに、ファッション感覚で公言しているんだろうなあと思いました。少なくともこの映画でのゲバラとは対照的だし。

オススメ度は4−。とりあえず近代史をさらっとおさらいしておかないと、内容についていくのは厳しいと思います。また革命戦士万歳的なものではなく、割と事実だけを淡々と並べていくだけなので、その辺りも注意して下さい。
本作は1月末公開予定の「チェ 39歳 別れの手紙」の前編に当たります。スタッフロール後に予告編がありますので、これもまた注意してください。

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