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聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-

昭和14年、海軍省は三国同盟に対し断固反対の立場を貫いていた。しかし、陸軍や世論とそれを煽る報道に突き上げられ、なし崩し的に認めざるを得なくなる。
米国との開戦に際し、緒戦を務める事となったのは、海軍省で三国同盟には反対をしていた連合艦隊司令長官の山本五十六だった。

主演は役所広司。他にも数々の演技派俳優が共演をしています。
未だに評価の分かれる山本五十六が主人公の戦争映画です。名将か凡将か、どちらに描かれるのかなあと思って見ていたら、まあ何となく想像はついたけど、現代受けを狙ったような感じの人物像になっていました。
大体日本の戦争映画は分かりやすいバイアスもあるので、そんなには期待をしていませんでした。映画の筋としては、山本五十六の当事者目線と事実を第三者目線で描いたものの二つで進めていき、割に淡々としたペースで進みつつ、時折山本五十六の人物像を描くような感じでした。
正直な所、そういう構成のため非常に中途半端と言うか段取りの悪さを感じてなりませんでした。事実を客観的に描きたいのか、山本五十六の人物像を描きたいのか、どうにもぶれまくってる印象です。しかも、主要な所に重きを置き過ぎているせいで、エピソード間が実に唐突に飛びまくるのはどうも頂けません。そういう所を経緯説明だけで済ませるのは手抜きではないでしょうか。

精一杯中立に描きました、という現場の声が聞こえてきそうだけど、その分半端なものになったような気もしないでもありません。
教科書や歴史書に出て来る著名な軍人も出て来るので、割とわくわくするものもあったし、俳優陣の演技も実に素晴らしかったと思います。それだけに、構成の残念さが浮き彫りになったと思います。

オススメ度は4−。まあ普通の戦争映画という感じです。やはり第二次大戦の中立な評価は、まだ今の時代の人材じゃ無理なのではないでしょうか。

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