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2012年まとめ

2012年の映画まとめです。
今年は結構な数の映画を観ました。単館系に、ややマイナーな作品も満遍なく鑑賞、その一方で見える地雷は避ける感じで鑑賞していたと思います。それでも、毎月必ず注目作があって、今週の予定をどうするかとかしょっちゅう考えていました。
それと、ムビチケ対応の作品が増えたため、かなり有効活用させて貰いました。1本辺りでは2〜300円の値引きがほとんどだけど、これが5本10本となるとかなりの金額になります。今後も対応している映画館や作品が増えて欲しいところです。

良かった映画

ペントハウス
コメディとクライムサスペンスが一緒になった、シニカルで軽快な映画。エディー・マーフィーを差し置いて主演を張るベン・スティラーが、本当に魅力的な主人公でした。テンポが良く、シナリオの起承転結が上手で、演者も魅力的。突出した部分は乏しいけれどバランスの良い良作で、後々にも薦めやすい映画です。

アーティスト
3D作品すら珍しく無くなったこの時代に、敢えて白黒のサイレント映画を撮るという意欲作。それでいて、時代の遷移に乗る者乗り遅れる者を比較的に描いた脚本が非常に面白かったです。サイレント映画だからと食わず嫌いせず、最新技術を使わずともこれだけ面白い作品が作れるという所を観て欲しいと思いました。

ソウル・サーファー
実在の人物の半生を描いた作品で、主人公のベサニーは今も現役の非常に若い方です。近代の人物の自伝は珍しいと思います。内容もまた、挫折から立ち直るまでの過程を家族愛と友情、ライバルへの対抗心、そして何より自分自身の気持ちなどを踏まえて描かれていて、とても爽快感のあるラストでした。落ち込んでいる時ほど、こういう映画は気分を良くさせてくれると思います。

鍵泥棒のメソッド
今年の邦画では、これが一番良かったです。いつものドタバタコメディかと思ったけど、割と伏線やミスリードを駆使した脚本で、良い意味で裏切られた印象を受けました。邦画にありがちな、どうでもいい小ネタを挟んで無理に笑わせようとする演出かと思えば、それが後々になって伏線と気付かされたり、非常に良く練られた作品です。こういう、いけしゃあしゃあと観客を騙し驚かせてくれる邦画がもっと増えてくれればいいなと思いました。

最強のふたり
これは今年で一番推したい作品です。これもまた主人公2人が存命中という近代の自伝モノだけど、2人の関係の有り得なさやオブラートに包まないストレートな物言い、それで嫌味も無理も無く感動的なラストに持って行く展開が素晴らしいとただただ思いました。都内で未だ上映する映画館もあるロングヒット作品で、観る層もあまり選ばない内容となっています。これは是非一度は誰にも観て欲しいと思う作品です。

良くなかった映画

TIME/タイム
設定が大事なSFなのに、必然性も何も投げっぱなし、寿命と通貨が同一の世界という1発ネタだけの作品でした。単館系や低予算映画でやる題材なら分かるけど、全国規模で公開するような映画でやる内容ではないと思います。あまりの薄っぺらさにガックリきました。

ラム・ダイアリー
ジョニー・デップが企画から製作した、実在のジャーナリストの自伝映画だけど。本当に紹介に困るほど内容の薄い映画でした。主人公がした事と言えば、観光利権絡みの事件に軽く足を突っ込んでほとんどラムを飲んでただけです。この脚本のどこに大金を払う魅力があったのだろう? ガッカリしつつ、とても不思議に思いました。

ダーク・シャドウ
またジョニー・デップが続きます。これも出だしは面白かったけど、中盤以降は本当にグダグダで酷い終わり方をしました。せっかくエキセントリックな主人公なのだから、現代との価値観の違いをもっとコメディチックに出し、魔女との対決も中途半端にしなければ良かったのに。その割にラストの方で新要素を突然と出すという謎展開。とにかくブレの多い、一貫性の無い映画でした。

プロメテウス
序盤だけは面白かったです。こういう本格的なSFが観たかった、という期待に溢れていました。それがまさか、あんな方向にすっ飛んでいくとは予想もしませんでした。エピソードゼロを描きたいのか、オマージュをやりたかったのか、支離滅裂な山場を迎える頃には完全に冷めていました。こんなものに3D料金払った事は忘れたいです。

ハンガー・ゲーム
「バトル・ロワイアル」の盗作とか騒がれた原作の映画化。盗作どころか、ただの劣化コピーでした。作者はバトル・ロワイアルの面白そうな設定だけ盗んだんだなあ、と個人的に思いました。それだけ必然性のない不自然な設定と展開で、色々用意してあったゲーム要素もまるで生かされず、参加者が脳筋どころじゃないアホというのもある意味見所。リアリティが決定的に欠如してる癖に、これは見せ場ですよ的な押し付けが本当に半端ない。続編があるそうだけど、ここからどう広げるのだろうか。カルピスを薄めるより過酷な作業にしか思えないのだけど。

今年は非常に豊作だったと思います。「戦火の馬」「崖っぷちの男」「バトルシップ」「ダークナイト・ライジング」「レ・ミゼラブル」「人生の特等席」などなど、挙げて言ったら切りが無いくらい。大作B級どちらも面白いものばかりでした。良くなかった映画に並べたのは、期待はずれ感があまりに大きかったものばかりです。
この勢いで2013年も傑作良作が沢山公開してくれると嬉しいです。

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