Lazy Bear

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エルネスト

キューバの医大に留学した日系ボリビア人のフレディ前村。キューバ危機を経験し、フィデル・カストロやチェ・ゲバラの思想に強く影響を受ける。やがて祖国ボリビアにはアメリカを後ろ盾にした軍事独裁政権が発足、労働者達が理不尽な弾圧を受けている事実を知ったフレディは、学友ホセと共にボリビア解放を目的とする戦いへ身を投じる。


主演はオダギリジョー。日本とキューバの合作という、一昔前ではなかなか想像のできない異色の作品です。
チェ・ゲバラがボリビアの戦争で銃殺されたのは有名ですが、その最中にエルネスト・メディコという呼び名を貰った日系人がいます。彼が本作の主人公になります。実際フレディ前村を知ってる人は稀のような気がします。僕も初耳でした。
キューバが舞台ということで、作中ではほぼスペイン語で話が進みます。もちろん主演であるオダギリジョーもスペイン語を話しますが、思ったより滑らかな印象を受けました。日常会話だけでなく、本当に感情の機微も表現し、更には歌も歌うほどです。銃座に座って対空砲火をするシーンもある意味レアか。
キューバ危機からボリビア戦争を医学生の視点から描いた内容ですが、ゲバラに関する描写は流石に多いものの、思っていたよりも政治色は強くない印象を受けました。どちらかと言えばゲバラやカストロの思想的な人間部分に重きを置いているように思います。彼らの行動理念は何なのか、それがフレディと重なっていくのでしょう。

オススメ度は4+。案外堅苦しくなく見られる作品だと思います。キューバ革命からキューバ危機の辺りの事情を予習しておくともっと楽しめるかも知れません。

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