Lazy Bear

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ブラック・クランズマン

コロラド州警察の新人警察官であるロン。彼は黒人でありながら、白人至上主義の危険な組織KKKへの潜入捜査を試みる。当然だが黒人である彼は組織に加入する訳にはいかない。そのため同僚の刑事を代役に立てて捜査を行うことにする。


監督はスパイク・リー。
KKKはかつてアメリカに実在した秘密結社ですが、それを題材にしたクライム作品です。原作はノンフィクション小説のため、書かれている内容の大半は実話のようです。そのため、当時の人種差別問題がどれだけ加熱し逼迫した状態にあったかが生々しく表現されていました。
KKKがどれだけ盲目的で愚鈍な存在かを強調して描く一方で、黒人側も支配的な白人達に対する反発が極端になり過激な思想に偏りかけています。そういった状況で、黒人側ではあるけれど警察官としての職務もあるロンの立場は極めて微妙です。KKKの摘発に躍起になる一方で活発化する学生ユニオンの活動にやきもきしたり、単純なエンタメより随分とロンの心労が多い作品に思います。そしてそのクライマックスとなる事件の最後も、ただ単純にスカッとするようなそれではありませんでした。
最後に実際に起った暴動でかなり最近の映像まで使われていました。ただトランプの挟み込み方はどうにも恣意的だなあという気がしないでもないです。

オススメ度は4。エンタメにしてはやや重いテーマと中盤以降の展開。しかしスパイク・リーらしい皮肉の籠もった非常に見易い作品でもあります。

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