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ユナイテッド93

アメリカ史上最悪のテロ事件とされる、2001年9月11日。ハイジャックされた航空機達の中、唯一テロを失敗したユナイテッド航空93便の機内で起こった出来事を描く。


今も尚、語り継がれるアメリカでの9.11のテロ事件。その際に唯一目標地点まで辿り着けなかったのが、このユナイテッド航空93便でした。
乗員乗客は全員死亡しているため、機内で起こった出来事は全て通信記録から推測されたフィクションになっていますが、ハイジャックから自爆テロへと向かう機内の緊張感、臨場感は非常に見応えがありました。

ただ、これは典型的なアメリカ映画、良くもあれば悪いところも非常に多いです。
あくまで推測だからフィクションになるとしても、機内での一連の出来事はあまりに映画的で出来過ぎのように思いました。一致団結し抵抗するのはともかく、一番気にかかったのは乗客達が家族へ電話をかけるシーン。当時、高度3000メートル以上の地点は圏外になるという検証結果もあり、そういった背景を完全に無視しているように思います。

それと、個人的にこういう映画は記録映画の枠を超えてはいけないと思います。悲劇的な事件をエンターテイメントに矮小化するのは死者への冒涜にはならないのでしょうか。これは僕個人の考えなので、アメリカでは全く気にしないのかもしれませんが。「男達のYAMATO」同様、悲惨な出来事を映画にするならば、もっと背景やら周囲やらをきちんと事実に基づいて作り込むべき。これではただの、乗客達の様子を描いた群像劇の出来損ないでしょう。

オススメ度は3。個人的には採点不可。
正直、見ても見なくてもいいようなものです。9.11の事をもっと詳しく知りたければGoogleで調べた方がずっと正確で資料も豊富、エンターテイメントを見たければ迷わずこれは外すべきでしょう。

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