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峠 最後のサムライ

江戸時代幕末期、大政奉還後に挙兵した西軍は時勢の勢いに乗り怒涛の勢いで東軍を破り北上していた。長岡藩もどちら側に付くかの選択を迫られていたが、家老の河井継之助はどちらにも付かず独立国として存続させる事を試みる。しかし交渉の余地もない西軍はそんな河井継之助の態度に腹を据えかね、大軍を持って長岡藩へと攻め入る。


原作は司馬遼太郎、主演は役所広司。幕末の動乱の最中の小藩での出来事を描いた作品。時代劇というよりは幕末モノといった方が正しいようです。燃えよ剣の小規模なものです。
時勢に逆らい自らの主義を貫いた侍、という美談的にも聞こえるものの、身の丈に合わない選択をしたためかえって痛手を被ったとも言える内容に思いました。ただ単に夢想家と断ずるにも家老という重い立場や主君の信条、徳川家との関係などなどあるため、一概には失策とも言えないかなと思いました。最後に残っていたのは武士の心持ちではなく、武家のしがらみという気がしないでもありません。もっとも、尊皇側はまさにそのしがらみを断ち切った集団でもあるのだけれど。
幕末期であるため、時代劇で連想する殺陣はありません。基本的に弾丸が飛び交う戦場になります。役所広司の演技はやはり存在感があって良いけど、時折武士じゃなくてただの役所広司になってるなあとも思いました。

オススメ度は4。時代劇と言うより幕末の映画です。そこのところ念頭に置いて見に行くと良いでしょう。また幕末期の基礎知識などはほとんど要らないと思います。

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