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ダム・マネー ウォール街を狙え!

キースはゲームストップ社が過小評価されていると主張し、その株を53000ドルも購入していた。そしてゲームストップ社が如何に素晴らしいかを配信で訴える。
そんなキースの主張は賛否あったものの、同調した個人投資家達が少しずつゲームストップ社の株を買い始める。その結果、ウォール街のトレーダー達は仕掛けていた空売りで大損、そればかりかネット上ではそんな彼らを馬鹿にする風潮まで出来始める。
そしてゲームストップ社の株価は熱狂的な支持を受け、異常としか思えないほどの高騰を続けていく。

実際に起こった出来事を主にキースの視点から描いた作品。ゲームストップ社がウォール街などから延々と空売りを仕掛けられて金儲けに利用され、それに気づいたキースが思い入れのあるゲームストップ社を何とかしようと立ち上がった結果、とんでもない状況に転がっていったというお話。
キースが本当にどこまでゲームストップ社に対して思い入れがあったかはあまり作中では触れられなかったのでさておいて。空売りを仕掛けて大勢の生活をめちゃくちゃにしておいて平然を金稼ぎするのは許せない!というルサンチマン的な描かれ方をしていたと思います。実際に空売りはしていた訳だから、その結果個人投資家達の結束で多額の損失を負わされたとしても自業自得としか言えないのだけれど。
この事件はコロナ禍真っ只中の出来事で、人との直接的な交流が希薄だったりマスクをしていたりと、当時の世情を自然に描いていたと思います。そしてキースとその支持者、ヘッジファンド達の生活の様子が出ているのですが、なんかこう恣意的な感じもしました。実際に取材してこうだったからなのか、わざわざそういう人を選出したのかは分からないけれど。
何にせよヘッジファンドの方はやっている事が碌でもないのは事実だし、それをステレオタイプな弱者が結束して倒すというのは、兎にも角にもウケるんだなあという印象を受けました。

オススメ度は4−。文章にすると結構単純で短い内容で、色々専門用語も飛び出すけれど案外話の流れを追うのに重要でもなかったりします。空売りだけ憶えとけば良いという感じです。

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