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ウォーロード/男たちの誓い

19世紀、清朝の中国。清は太平天国という反乱軍と大規模な内戦の真っ只中だった。
太平天国軍との交戦し敗れ1600人の兵士を失ったパンは、盗賊のリーダーであるアルフとウーヤンと義兄弟の契りを交わし、清軍に入る。この弱肉強食の時代、家族を守るには強くなるしかない、そのためには清軍に入るのが一番だとパンはアルフを説得したためだった。しかしパンは決して口には出さない別の思惑を持っていた。

ジェット・リー、アンディ・ラウ、金城武と中国香港映画では有名な顔触れ。この映画の見所は彼らのアクションシーンがまずあげられるでしょうか。
僕は近代史はそれほど得意でもないし、太平天国の乱と言っても名前ぐらいしか覚えてなくて、きっと黄巾の乱みたいなもんだろうなあぐらいで見ていました。実際、義兄弟だの寡兵で大軍を破るだの、どうにもこうにも三国志と重なってしまう訳で。なので、冒頭ではそれらしい解説が入っていたけれど、どこまで史実に基づいているかは分かりません。

さて、肝心のアクションですが。正直微妙でした。個々のアクションは、「ちょっとその武器、幾らなんでも切れ過ぎじゃね?」という疑問はあったけれど、さすがに息もつかせぬ素早いアクションはさすがでした。特にジェット・リーは秀逸です。
軍対軍なので集団戦もあり、凄まじい数の人間がいっきょに集まりぶつかるのは凄い迫力でした。ただ、その後がどうもよろしくない。接触するまでは勇ましいけれど、みんなお互いの武器の先をぶつけてやあやあやってるだけなんです。まるで迫力が無い。あと、戦術というか戦法?も気になりました。1851年と言ったら、日本は幕末近く? 近代化はしていないだろうけれども、どうも戦術らしい戦術もなく、初期のローマ帝国のようにとりあえずガツーンとぶつかって後は手当たり次第暴れるという、なんとも残念な戦い方。鉄砲も今一つ活用出来て無いし。このお粗末な戦い方は史実通りなんだろうか? 正直、たとえ脚色でも「レッド・クリフ」のような華麗な戦術を見せて欲しかった。

ストーリーはウーヤンの回想のような進み方で、どういう結末になるのだろうと思っていると、なるほどだから回想なのか、と最後は唸らされました。とは言っても、全体的にさほど見せ場も無ければ、話が要所要所ではしょられ、かと思えば無意味にしか思えないシーンもあったり、どうも構成がイマイチです。見所はどこ?と問われると、もはや俳優レベルのアクションしか残らない訳で。もっと構成を練っていればなあと残念に思います。

個人的に中国映画の水の使い方が好きです。音とか風景の一部での使い方とか鉄と水を合わせるところとか。あまり数は無かったけれど、その良さは失われてなかったので一安心です。

オススメ度は3−。今一つ見せ場のない微妙な一品。割と中盤以降はだれてしまいます。

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