Lazy Bear

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私の中のあなた

ケイトは生まれて間も無く白血病を発症してしまう。父ブライアン、母サラ、弟ジェシーは共にドナーとして適合せず、このまま適合するドナーが現れるまで祈るしかない状況になると思われた。しかし、ドクターのオフレコによるとある手段でドナーを手中にし、5歳で死ぬと言われたケイトは奇跡的に命を取り留める。
しかし、ケイトの病状も次第に悪化、今度は腎不全まで発症してしまう。サラは末娘でドナーでもあるアナの腎臓をケイトに移植する事を考える。しかし、アナは驚くべき手段を取った。それは、全ての医療行為を拒否するため、著名な弁護士を雇い両親を告訴する事だった。

主演はキャメロン・ディアス、物語の中心でもあるアナはアビゲイル・ブレスリン。この歳で実はかなりの映画に出演しているようです。

腎移植をしなければ姉は死ぬと知りながら、弁護士を立て両親を告訴してまで拒否するアナ。家族仲は非常に円満であるように思えたのに、何故アナはそんな行動に出たのか。前宣伝でこの部分が非常に興味深くて観に行きました。
医療に関する法廷闘争かと思いきや、別段そこが話の中心という訳でもなく、あくまで告訴は手段に過ぎないようでした。白血病を患うケイトと、それぞれの家族の立ち位置が群像劇にならない程度で描かれる人間ドラマ風の作りになっています。

不治の病と闘病生活が主になる、非常に重苦しい展開でした。時折温かいエピソードが挟まれるものの、ケイトが吐血したり化学療法で苦しんだり等々、すぐさま辛い現実を見せ付けてくるので妙に生々しく思えます。それでも病気に立ち向かう家族の姿が強調されるため、最後まで「どうしてアナは両親を告訴したのか?」という部分が分からないようになっていました。薄々は感づくかも知れないけれど、構成は非常に良かったです。

脚本もそうですが、意外にも登場人物のほとんどが良い演技をしていると思いました。特に家族の面々はしっかりと自分の立ち位置が確立されていて、それぞれの思惑やケイトに対する愛情、家族に対する愛情が良く出ています。一番凄いなあと思ったのは母親役のキャメロン・ディアス。やたらヒステリックで攻撃的な母親にも見え時折イライラしたりもしましたが、それすら伏線になっていました。地味に思えるけれど、意外によく考えて作られています。

不治の病をネタにした映画は最近邦画でも流行っていたようで、まあどれも愚にもつかないものでした。それらと明らかに一線を画しているのは、闘病は綺麗事じゃないことを隠さず出していることかと個人的には思います。病気を理由に感動させようというのではなくて、あくまでそれは起承転結の”起”でしかない、だからこういう脚本が出来たんだと思います。

オススメ度は5。正直かなりきつい内容ですが、とても感動する良い映画でした。最近歳のせいか涙腺が緩んできたけれども、単純に完成度も高かったと思います。文句なしに是非ともお勧めしたい一本。

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