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第9地区

ヨハネスブルグ上空に突如飛来した謎の巨大宇宙船には、遭難した多数の宇宙人が乗っていた。
彼らを特定の居住区に住まわせ共同生活を試みるものの、概念の違いなど様々な問題が表面化、スラムと化した居住区は犯罪者とも結びつき、ヨハネスブルグ市民の生活すら脅かすようになっていた。
政府は多国籍軍事企業であるMNUに、200キロ離れた先へ強制移住を依頼する。

当初は全く詳細は不明で「FOR HUMAN ONLY」のコピーのみの広告、蓋を開けてみれば監督や俳優がほぼ無名な人材ばかりで制作されたこの映画。この経緯からしても異質なのに、ストーリーも「もしも宇宙人と共存したら」という奇妙なSFで、とにかく普通ではない所づくしの作品です。

宇宙人の強制移住を請け負ったMNUの担当者が起こした事件、というのが大筋の流れ。冒頭では宇宙人の居住区、通称「第9地区」が出来上がるまでの解説と、主人公に対しての過去形のインタビューがあり、序盤15分程度で大体の背景は理解出来ると思います。
この世界観が妙にリアリティのある設定で、宇宙人との生々しい政治的な問題やら、思わず笑ってしまうほど人間臭い宇宙人の描写が実にたまりません。またヨハネスブルグ市民のインタビューも、個人的にはツボでした。

そんなコミカルな出だしとは裏腹に、中盤からはかなりシリアスな運びになります。追い詰められた主人公だけでなく、宇宙人の心理描写など、色々な切り口で事件の過程が描写されているのが秀逸。アクションシーンも迫力があり、どこを取っても良く作りこまれたように思いました。
締めは割とおとなしいけれども、展開からすれば無理はないし現実的で良いと思います。しかし監督脚本を手がけたニール・ブロンカンプは、これがデビューの新人というから恐ろしいものです。ちょっとこの先目が離せない一人ではないでしょうか。また、出演していた俳優もみんな演技力が実に高い。単に無名なだけで、役者としてはみんな一流だと思います。

オススメ度は5−。これはSF好きにもアクション好きにも楽しめる上に、単純に完成度が高い映画です。マイナスは幾つか補足して欲しいと個人的に思った部分があっただけで、人によってはどうでもいい要素です。多少グロイ描写があるけれど、これは是非とも劇場へ足を運ぶべき作品。絶対に損はないはずです。

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