ロビン・フッド
12世紀末、獅子心王リチャードの率いる十字軍に従軍していたロビンは、偶然にも何者かに襲撃され瀕死の騎士ロバートを発見する。ロバートは自分の父に剣を渡して欲しいと懇願し、そのまま事切れる。ロビンはロバートとの約束を果たすため、ロバートの故郷であるノッティンガムへと向かった。
監督はリドリー・スコット、主演はラッセル・クロウ。もはやお馴染みのタッグです。
この二人の作品の中で一番好きなのは「グラディエーター」です。戦記物という意味では一番近く、使い古された題材とは言っても期待できるのではないかと思い観賞しました。
とりあえずストーリーとしては、単純なようで結構細々と破綻しています。大事な所こそ端折っていて、かなり唐突に転じているのがどうにも入り込めない要素になりました。また、なんか余計な恋愛要素も不自然で無駄だなあという印象もあります。こういう変な演出する監督じゃなかったと思ったんだけどなあ。
一番の見所であるフランス軍との決戦だけど、これも出だしこそ良かったけれど、結局はこれまで通りただただ突っ込んでいって殴り合うだけという酷く原始的なもの。同年代だと源平合戦で色々戦術を駆使していたはずなんだけど、欧州は動員力だけで殴り合う脳筋だったんだろうか? 何にしても映画的にどうだろうか。陣形らしい陣形もなく戦術らしい戦術も無し。国が団結するという事に重きを置いたのかもしれないけど、戦闘がグダグダ過ぎてしらけてしまいます。
また、国として一丸となるにしても、ずっと細かな描写もなく何を考えているのか分かりにくかった森の孤児達が、急に協力的になるのは不自然です。どうしてそういたったのか、きちんと掘り下げて欲しかった。見ているとみんなが何となくロビンに付いて行ったような感じがして、それを全部カリスマ性だとかで片付けるのは流石に手抜きだと思わざるをえない。
オススメ度は3。正直期待外れ感が強いです。戦記物アクションとしてはまあ良いのかもしれないけど、見れば見るほど位置づけが分からなくなってしまった。ファン以外でどういう層に受け入れられるのか案外想像がつきません。
Posted: 12 月 10th, 2010 under 2010, 映画.
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