Lazy Bear

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ジェーン・エア

物心の付く前に両親を失ったジェーン・エア。彼女は上流階級の産まれでありながらも、叔母との折り合いが悪く、日々冷たい扱いを受けていた。ある日ジェーンは養育施設へと預けられる。そこでも引き続き辛い日々を送った。
やがてジェーンは家庭教師としてソーンフィールド家での仕事を得る。これまでとは打って変わって穏やかで充実した生活を送っていたジェーン。そんなある日、長らく不在だったソーンフィールド家の家長であるロチェスターが帰って来る。

原作は19世紀の作家、シャーロット・ブロンテの作品。既に何度も映像化されており、その何回目かのリメイク作です。

主人公のジェーンとロチェスターの恋愛物で、僕が普段観る映画のジャンルではありません。何故観に行ったのかと言うと、このロチェスターには誰にも言えない秘密があって、その半ばホラー的な要素の絡みに非常に興味があったからです。
ジェーンはかなり不遇な幼少時代を送ってきたのですが、本人が非常に負けん気が強く、理不尽な事には反発する、活発な女性です。家庭教師となってからも、掴みかかるような事はしないものの、相手の言葉にうまく反論する頭の回転の速さを見せ、何とも理知的な女性だなあと思いました。いわゆる、世に言われる強い女性の理想像です。でも、ちょっと見方を変えると、ただの苦行好きな自虐女にもなりそうです。
ロチェスターは非常に短気で、子供相手にもかなり容赦ない言葉を浴びせるため、どうしてこんな似た者同士の組み合わせにしたのだろうと不思議に思いました。それだけに、二人が徐々に恋愛関係に陥る様はいささか唐突に感じます。もうちょっと人物の掘り下げをしても良かったのでは、と思いました。でもいちいちそれをやっていたら尺が長過ぎるかな。

話の展開は唐突な印象が多かったものの、それ以外のじわりじわりと進める演出は非常に良く、のめり込んで鑑賞出来る映画でした。光と影の使い方も工夫が感じられ、時代の雰囲気を大切にしているのが良く分かります。意外と細かい仕事をしている作品のようです。

オススメ度は4。僕のような恋愛映画は観ないタイプには良いかも知れません。中盤のホラーチックな展開はかなり緊張感があります。

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