スーパー!
冴えない中年のフランク、彼のこれまでの人生は不幸の連続だった。それでも愛する妻、サラを迎えてささやかな幸せを手にしていたのだが、サラにはドラッグの依存症があり、一度は立ち直ったものの再び発症、挙句の果てにはドラッグディーラーのジョックの元へ走ってしまう。
この世の正義と悪の理不尽さに嘆くフランクは、ある日神の啓示としか思えない不思議な体験をする。それを機に、フランクは手製のスーツを身にまとったクリムゾンボルトとして、社会の悪を徹底的に糾弾する事にする。
ヒーロー物はマーベルやDCなどよくあるのだけれど、本作は単なる中年男、しかも特殊能力も無ければ、戦い方もスマートさとはまるで縁のないものです。誰もが日常でイラッとくるような連中に対し、ガツンと力ずくで分からせるような、そんな内容でした。
ただイメージに反して、OPからしてどうも妙にグロい演出が目立ちます。啓示のところもそうだし、最後の戦いにしても唐突にやってしまうし。わざと外したような演出からコミカルなものかと思えば案外そうでもなく、正直なところ大分奇っ怪な印象を受ける映画でした。
ただの中年男がヒーロー観や正義などにあれこれと苦悩し、行動とそれに伴うものとで右往左往する、このコンセプトは非常に面白かったです。ただの勧善懲悪を目指したと思いきや案外うまくいかない、そういう悲哀さが伝わって来る印象です。
オススメ度は３＋。ちょっとマイナーで奇っ怪さのあるところが、いまいち人には薦めにくい内容です。一風変わった映画を観たい人には向いていると思います。
Posted: 6 月 16th, 2012 under 2012, 映画.
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