Lazy Bear

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アナザー Another

父がインドへ長期出張する都合で、榊原恒一は祖母の住む夜見山市の中学校へ転校する。しかし引っ越して早々、持病の肺気胸の発作を起こし入院、初登校は5月までずれ込む。
恒一が配属されたのは3年3組で、気さくな生徒たちに囲まれ何とかうまくやっていけそうだと感じていた。だが、このクラスには1人だけ名前を知らない生徒がいて、何故か彼女の事を生徒も教師もあたかも存在しないかのように振舞っていた。疑問に思う恒一だったが、誰もそのことには話してくれようとしない。


綾辻行人原作の同名の小説の映画化です。
奇妙なルールに従って行動する、学校を舞台にしたホラーに映画でした。時代設定は今よりも少し昔で、携帯の機種の古めかしさが懐かしい印象です。
破ったら誰かが死ぬ、というかなりアバウトかつ問答無用のルールがあって、主人公である恒一はそれとは知らずにあれこれ詮索してしまうんだけれど。そんなに危険なルールにも関わらず、人間性を観てから説明しよう、などと悠長な事をしたのがちょっと疑問で、これが結構最後まで引っかかってしまいました。こんな事なら〜と後で後悔する人も居る事は居たけれども。また、ホラーじゃなくてオカルト的な能力もあり、それを使わなかった理由が下らないのも腑に落ちません。ほぼノーリスクなのにラストまで使おうとせず、「誰も死んで欲しくない」と宣うけれど白々しい印象しかありません。見崎とクラスメートは実は仲が悪いのでは?と勘ぐったりしました。
と、なんかこう展開に不整合があるけれど、ホラーとしての雰囲気は良く出来ていて面白かったと思います。特に看護婦の額に鏡の破片が突き刺さって倒れてる所なんかは印象が強く、ああいう笑いと恐怖の紙一重の演出は見ていて緊張します。だけど、どうにも人々の死に方が酷い。何というか、ほとんどギャグに近い。昔のゾンビ系のスラッシャー映画にあるグロナンセンスな感じ。これのせいで、この映画はB級ホラーだな、という結論になりました。
後半の、疑心暗鬼になってくる所はいい盛り上がり方だと思うんだけれど。やはり設定や展開に無理が多過ぎて、なかなかのめり込むのは難しいかな。初めからB級ホラーだと思えば、なかなか良作ホラーなんだけれど。

オススメ度は4−。こういうものだと割り切れば、案外楽しめるホラーだと思います。深夜番組的な雰囲気はとても良いので。

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