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オズ はじまりの戦い

常日頃から偉大な男になりたいと願う奇術師のオズは、ある日気球に乗ったまま竜巻に飲み込まれる。気が付くとそこは、オズと呼ばれる不思議な世界だった。そこで出会った西の魔女セオドラに、自分が邪悪な魔女を倒す予言の魔術師である事を告げられる。


有名な児童文学のオズの魔法使いの前日譚に当たる物語です。
主人公は魔法など使えないにも関わらず、その性格から偉大な魔術師だとうそぶき、結局邪悪な魔女と戦わざるをえないような状況に陥る、現代人が異世界にトリップするようなお話です。もっとも、現代人と言っても今から100年以上昔の人物という設定ですが。
3D映像とカラフルな世界観は非常に見応えがあるのですが、何よりも見所となるのが、主人公が魔法なんて使えないにも関わらず魔術師を名乗ってしまうところ。オズは基本的に嘘つきでお調子者なので、ちょっと持ちあげられればすぐに大げさな事を言って、事態が大事になってしまいます。けれど、根は善人であるため、半ばなし崩し的ではあるけれど、邪悪な魔女と本気で戦おうとする後半の展開は非常に熱くなるものがあります。
当然オズは魔法は使えないのだけれど、奇術師としての知識や技術はあり、それを駆使する流れが面白かったです。魔法の国の住人達は、科学技術と魔法の区別がついていないというのがポイント。そのため、現代人では仕組みの分かる技術でも魔法の国の住人達が驚くギャップが、邪悪な魔女を倒す事が本当に可能ではないのか、と思わされるものがあって、特に中盤以降の引きこまれ方が凄いです。

オススメ度は4+。ややご都合主義な部分もあるけれど、異世界トリップ物が好きな人にはたまらない展開だと思います。3D演出も効果的な部類で見応えも十分です。

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