Lazy Bear

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イノセント・ガーデン

建築家の父を突然の事故で失ったインディア。元々母とはあまり良好な関係では無かっただけに、以前よりもこもりがちになった。しかし、父の葬儀の最中、これまで一度も顔を合わせた事のない叔父のチャーリーが不意に現れる。以後、チャーリーは自宅に滞在するようになった。すると、程なくインディアの周囲から近しい人が突然と失踪するようになる。


ストーリーは、非常にありがちなサイコサスペンス物でした。けれど、この映画の見所は映像と音による独特の世界観の演出です。
主人公のインディアは生まれつき音に敏感で、目も人並み外れて優れているという設定があります。その内の耳、音に関する演出が非常に凝っていて良かったです。日常の何気ないシーンでも、本来なら些細であるはずの音を過剰に強調し、インディアの苛立ちや神経質さをよく表現しています。
叔父のチャーリーもまた、とあるネタが仕込まれていて、それはこの手のジャンルではそう珍しいものではないのだけれど、その立ち居振る舞いが非常にそれらしく、奇妙な魅力がありました。特に立っている時に、妙に首に力を入れて伸ばしている様が不気味で存在感が際立ちます。ニコール・キッドマンもベテラン女優のはずだけれど、周りのアクの強さにかえって普通に見えてしまいました。
とにかくこの映画は演出が全て。けれど、その演出がどれも凝っていてにくらしいものばかりで飽きが来ません。音楽といいカメラワークといい、本当に良く練られていて楽しめました。

オススメ度は4+。サイコサスペンスのため残酷描写がややありますが、この奇妙な世界観は癖になります。サスペンス好きにはオススメです。

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