300 ＜スリーハンドレッド＞ 〜帝国の進撃〜
総勢１００万の軍隊を持ってギリシャへ進軍するペルシャ王クセルクセス。彼らと真っ向から対決したスパルタ王レオニダスと３００人の戦士は、灼熱の門にて散っていった。
一方その頃、アテナイの将軍テミストクレスは、一般人と古船による急増の海軍でペルシャ海軍と対峙していた。テミストクレスの名采配により初めはペルシャ軍を圧倒していたものの、司令官アルテミシアは遂に彼の軍団を壊滅状態まで追い込む。そして追い打ちをかけるかのように、そこにはレオニダスの訃報が伝えられるのだった。
ザック・スナイダー監督、ジェラルド・バトラー主演の「３００」の続編となる作品です。本作は主演監督共に変わり、舞台も前作とほぼ同時期の別な戦場となります。
本作の戦場は海で、戦闘も全て海戦となります。とは言っても、紀元前５００年当時の海戦なので鉄砲や大砲がある訳でなく、飛び道具は弓や投槍といった肉体派武器です。もちろん前作同様に登場する兵士達はパンツとマントに時折鉄兜といったあの出で立ちです。
作風に関しては、何となく前作のようなビジュアルノベル風を意識しているように感じました。しかし、明らかに不自然過ぎる血糊が非常に鼻につきます。また、あくまで似せているだけで同じ作風とまではいかず、どうにも今ひとつといった感じでした。
登場人物に関しても、前作のクセルクセス王等の描写には色々と異論がありましたが、そこに配慮したかのような意図が見え隠れしているように思います。そのせいで、やたらキャラクターの魅力が落ちていました。また、今作のメインの仇役であるアルテミシアですが、正直な所あまり良い仇役とは思えませんでした。何と言うか、ブラック企業の嫌な上司という印象そのままで、幾ら悲しい過去があるんだと言ってもイマイチです。
一番のメインとなる海戦ですが、序盤は非常にダイナミックで迫力があり、この作品ならではという感じがしました。しかし、クライマックスの方はかなり今ひとつでした。そもそも援軍のタイミングもおかしく、話の流れがグダグダになっています。中盤以降は退屈に思う事が多かったです。
オススメ度は３。前作のような、テーマのはっきりした尖った作品からはかなりかけ離れています。見所としてはどこも薄いと思います。
Posted: 6 月 20th, 2014 under 2014, 映画.
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