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グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札

アカデミー賞女優で人気絶頂の内に居たグレース・ケリーは、突然と女優業を引退しモナコ大公レーニエ3世と結婚する。モナコ公妃として日々公務に追われる毎日を送っていたが、やがて隣国フランスとアルジェリアの戦況が悪化、フランスは軍費を確保すべくモナコに誘致したフランス系企業から税金を取り支払う事をモナコへ突きつけてくる。軍隊も持たない小国のモナコにとって、大国フランスに勝算は全くと言っていいほど無い。国境も封鎖され、経済や物資も制限されたモナコにはもはやフランスに頭を下げるしか術はなかった。しかしグレースは、この状況を挽回すべく起死回生の策に打って出る。


主演はニコール・キッドマン。
1960年台のモナコを舞台にした実話を元にした作品です。
レーニエ3世の国策と当時のフランス情勢が重なりモナコの存続が危うくなった当時の顛末が描かれています。主人公であるグレース・ケリーは実在の人物で、ケリーバッグの語源にもなっています。
グレースは非常に奔放かつ感情的な反面、家族の事を何よりも考え社会福祉にも積極的な女性として描かれていました。しかし行動力の高さが裏目に出て、かえって夫や周囲とは反目してしまう点が目立ちます。良くも悪くもアメリカ人らしい人物に描かれていると感じました。
基本的には政治劇の世界で、グレースの主観で描かれています。グレースは公妃という顔もあり、立場上発言が随分変わったりもします。それが逆に彼女なりの苦悩や立場の苦しさを表す演出となっているように感じました。
クライマックスではついにグレースが切り札を切る訳ですが、個人的にはちょっとグダグダでまとまりのない内容に感じました。あまり切り札感を感じないのは、この副題に沿わないように思え残念です。こういった政治劇は個人的には好きなので面白かったのだけれど。

オススメ度は4。ラストがいささか微妙ですが、政治劇が好きな人には楽しめる内容だと思います。

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