ザ・ウォーク
パリで大道芸をして生計を立てていたフィリップ。彼は現在ニューヨークで建設中のワールドトレードセンタービルの事を知り、２つのタワーの間にワイヤーを張り綱渡りをする事を思いつく。それには、この犯罪行為の共犯者が何人も必要だった。
監督はロバート・ゼメキス、主演はジョセフ・ゴードン=レヴィット。
フィリップ・プティが1974年に実際に行ったパフォーマンスについての作品です。
ストーリーは、主人公フィリップが回想形式で自分の生い立ちと綱渡りについて語る形です。もちろん話の中核となるのは、このワールドトレードセンタービルで行った綱渡りですが。それには沢山の協力者がおり、その綿密な下調べと地道な作業が細やかに描かれていました。綱渡りの華やかさばかりクローズアップされがちですが、そこに至るまでの経緯が非常に良く表現されていると思います。そしてクライマックスでもある綱渡りのシーンですが、そこは不思議と落ち着いて穏やかなシーンでした。ただカメラワークが見せる感覚的な高度と異常な状況により、自然と手を握ってしまう緊張感があります。そして最後は何故かよくわからないけれど不思議と感動してしまいました。
本作の見せ場は、やはりクライマックスの綱渡りです。この辺りに近づくと高さを強調する演出が増え、自然と緊張が高まっていきます。今回は３Dで鑑賞しましたが、そのせいで尚更恐怖を煽ってくる印象を受けました。これは高所恐怖症の人にはかなりキツイかも知れません。
オススメ度は４＋。スリリングかつ奇妙な感動を味わえる不思議な作品です。ただし、高所恐怖症の人には本当に拷問以外の何者でもない作品かも知れません。
Posted: 1 月 23rd, 2016 under 2016, 映画.
Comments: none
Write a comment