２００７年のベスト５
今年もまた独断と偏見で観賞した映画の個人ランキング。
見た当時の印象と現在の印象も交えて作成してます。
第五位：ディスタービア
B級ホラーに終始した内容が最高でした。子供の時にドキドキしながら見ていた深夜映画を思い出させてくれます。
主演のシャイア・ラブーフは今後も期待出来る若手。派手なアクションは無理だろうけど、感情的な演技が素晴らしいので今の路線でいってもらいたい。
第四位：ローグ アサシン
単にジェット・リーが好きだから観に行ったんだけど。なかなか脚本の意外な出来映えに驚かされました。しかも監督はミュージックビデオが本業だと言うからなお驚き。初監督でここまで作れれば賞賛ものです。サスペンスアクションとして一通りを備えているので安定した良作。それと、ジェイソン・ステイサムが悪人顔なのに刑事役なのも計算の内だったら凄いかも。まあ彼の珍妙な日本語は凄い衝撃的だった。
第三位：シッコ
マイケル・ムーア監督のかなりギリギリな映画。内容が実際に行われた取材ベースなだけにかなり説得力がある。医療問題は単純化出来ない複雑な題材のはずなんだけど、とても分かり易くまとめているのは流石としか言いようが無い。やり口は割と陰湿に見えるかもしれないけど、こっちが知りたい事までズバズバと切り込んでいくのはむしろ痛快。ただ、そうやって喜んでもいられないのがこのネタ。アメリカの事だけど日本でも有り得ない話じゃないからね。
マイケル・ムーアには次回はマスコミを切って欲しいなあ。それこそ社会的に潰されそうではあるけれど。
第ニ位：ロッキー・ザ・ファイナル
往年の名作の完結編。ただし、５は無かった事にしてとスタローンが言っちゃった。
「また過去の続編かよ」みたいに思って見たが、あまりの完成度の高さに震えさえした。文字通り完結編、しかし何一つロッキーらしさが失われていない素晴らしい出来映え。この期に及んでここまでの物を作り出せるスタローンがむしろ恐ろしい。これはまた見たくなる映画だ。
つーかスタローンは体作りに無茶し過ぎだ。国によっては違法となるプロテイン投与って、どんだけ体を張るつもりだ。ここまで出来る人間だからこそ、ここまで熱い映画を作れるのかもしれないけれど。
ランボーも続編が出るし、これは大いに期待出来るな。
第一位：ブラッド・ダイヤモンド
実質２位との差は無いです。ただ、オリジナルという事でこっちを１位にしました。
これもマイケル・ムーア並にギリギリの映画。明らかにダイヤモンド利権の批判をアクション映画の皮を被せてやっているから。脚本もよくまとまってダイヤ利権の構図も分かりやすかったし、何よりも助演のアフリカ人の男性の演技が素晴らしかった。あれほど良い父親を演じられるのは十年に一人の逸材かもしれない。２００７年見た映画のなかで演技力はダントツ。華は無いかもしれないが、こういう脇役のおかげでディカプリオも役柄が締まって引き立つのだろう。
今年は意外と豊作な歳だったと思います。エンターテイメント系が多いのは否めないけれど、短絡的な企画物と良い感じで棲み分けが出来ていて選びやすいです。「ミッドナイト イーグル」「憑神」「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」あたりは今年の中でかなり出来の良い方だった。ランキングは結果的に洋画一色になったけど、やはりまだまだ邦画は比較すると見劣りがします。タブーがあったり脚本やら俳優の事務所やら広告代理店やら何やらと制約が多い環境のせいなのか。
また、続編物が多かった。「続編物は絶対にコケる」をそのまま体現したものと、完全に覆して見せたものと両方あったのも特徴的。
「ダイ・ハード4.0」も１０年ぶりだというのに全く質が落ちてないのが嬉しかったです。
アニメ物も面白いのが邦画洋画双方から出ました。「モンスター・ハウス」「ベクシル ２０７７日本鎖国」はランキングにはあえて上げなかったけど、大人でもそこそこ楽しめる出来映えで好きな人には勧めやすいと思います。
「憑神」は最後のコマが要らなかったけど、それ以外は面白いコメディでした。笑わせるだけ笑わせておいて、締めるところはきっちり締めるシンプルな作り。これもまた人には勧めやすい。
「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」はなかなか斬新で世界観をよく練っていたのが印象的。特別面白いって訳でもないけど、こういう独自の雰囲気を作り出したエンターテイメントはなかなか珍しいと思う。程好い異色感がいい。やりすぎると「キル・ビル」みたくなるからね。
「アイ・アム・レジェンド」は、半分は良かったんだけどなあ。一番最初の作品のリメイクにしていれば、かなり面白い映画になったと思うんだけど。ウィル・スミスの好演だけに残念。
Posted: 1 月 12th, 2008 under 2007, 映画.
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