Lazy Bear

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子猫の涙

森岡栄治は、メキシコ五輪のボクシングで銅メダルを獲得するものの、プロ転向後に右目の視力を失い25歳で引退する。
引退後の森岡栄治は、妻の収入を食い潰し夜毎飲み歩いては浮気を繰り返す。そんな父親に娘の治子は頭を悩まされ続ける。


日本最後のボクシングメダリスト森岡栄治の甥に当たる人物が監督脚本を手がけた伝記的な映画。主人公の森岡栄治は武田真治が務めています。

森岡栄治という人は僕は知らないんですが、その生い立ちはこの映画で大体分かるようになってます。しかし、随分無茶苦茶な人だったようで、基本的に森岡栄治という人間はケンカと女遊びが大好きだったような印象を受けました。ただ、時折素朴な一面も見せる事があって、良くも悪くも純真な人だったんでしょう。

物語は娘の治子の視点で進んでいきます。森岡栄治のためどういう生活を送らされているか、という雰囲気。良い父親の時もあれば悪い父親の時もあり、振り回されている様が良く描かれています。また、そんな森岡栄治を武田真治が見事に演じ上げていると思いました。ボクシングのシーンにしても、きっちりトレーニングを受けたのか意外と様になってます。

実際の話のため、脚本はともかく構成は非常に良かったと思います。ただ、その反面気になったのは、時折挟まれる寒いギャグ。単なる会話の中のジョークだけならいいけど、何故か吉本的なミニコントもあったり。それと、山崎邦正は完全に失敗だと思う。演技力以前にネタ見せに出てるんじゃないかと思えるくらい。変に笑いを取ろうとする辺り、なんか監督は素人っぽいなあと思ってしまう。それとラストのゴングは完全に要らない。意味も分からんし。

オススメ度は4−。上映数が凄まじく少ないけれど、少し遠出してでも見る価値はあると思います。ちょっと寒いギャグが鼻につくけれど、それを除けば概ね楽しめるでしょう。

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