Lazy Bear

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はじまりのボーイミーツガール

落ちこぼれのヴィクトールは、クラスメートの優等生マリーが気になっていた。マリーは成績優秀でありながら友人のいない不思議なところがあった。そんなある日、ヴィクトールはひょんな事からマリーと接近し、彼女に勉強を教えてもらう事になる。表面上は無関心なふりをしながらもマリーが気になっていたヴィクトールは夢中になるものの、マリーの真意までは分かっていなかった。


12歳の少年少女が主人公のフランス映画です。成熟した大人とは違う恋愛模様で、表面上は無関心を装いつつも内心気になって仕方なく、そんな付かず離れずの青臭い関係が実に良い作品でした。
マリーには音楽家になる夢があるものの、そこにはある大きな障害が立ちはだかっています。中盤以降、その夢のためにヴィクトールが子供なりに考え奮闘します。そんなヴィクトールをさり気なく応援し協力を惜しまない友人達の姿、そして振り回される大人達の姿と、ややコメディタッチでありながら微笑ましさと気持ちのすれ違いの悲しさと、入り混じった複雑な気分にさせられます。そこから迎えるクライマックスは、如何にもフランス映画らしくダラダラと引き伸ばさない潔い幕切れでした。余韻を打ち消さない良い演出だと思います。
本作の大人達、学校の先生や特に校長先生は妙にキャラが濃く印象に残りました。そして友人達3人も、ヴィクトールとは絶妙な距離感で、真剣に心配したり一緒にバカをやったりと微笑ましく思います。フランス映画はこういう登場人物の描き方は本当に見事です。

オススメ度は4+。青春恋愛映画という感じですが、恋愛色が強いという訳では無く、色恋沙汰が苦手という人でも自然に楽しめるタイプの作品です。

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