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THE PROMISE/君への誓い

代々薬剤師を家業とするミカエルは、婚約者の持参金を持ってイスタンブールの帝国医学大学へ入学する。フランス帰りのアナやアメリカ人ジャーナリストのクリスと知り合い交友を深める。しかし第一次世界大戦が始まり、オスマン帝国も参戦すると、次第に国内のアルメニア人に対する弾圧が厳しさを増していく。暴徒の襲撃に始まり、次第に政府の不当な逮捕、果ては移住を名目に虐殺までも行われ始める。強制労働から命からがら逃亡したミカエル、戦災孤児達の面倒を見るアナ、この惨状を世界に余すこと無く伝えようとするクリス、彼らは次第にこの戦禍に大きく振り回されていく。


1910年代のオスマン帝国時代に起こったとされる、トルコ人によるアルメニア人の虐殺事件を題材にした作品。ただし、トルコ政府はこの虐殺事態を公式には認めてはおらず、そういった意味でどこまでフィクションなのかという際どい作品でもあります。おそらく終盤のフランスが関わってくる辺りは事実なのかも知れません。
戦争映画ではあるけれど、戦闘シーンよりも軍人によるアルメニア人の虐殺シーンの方が多いです。そのため必然的に死体や血のシーンが多く、ただただ悲惨の一言。いつ死ぬのかも分からない緊張感の中、主人公格である3人が翻弄されていくのですが、流れていく先は割と順当だったのではないでしょうか。
一応史実ベースということでもあるため、今ひとつスッキリしない終わり方です。悪は滅びた的なものを求めていると肩透かしを食うと思います。もっとも、戦争映画というのは基本そういうものだしそうあるべきなんだけれど。

オススメ度は4。あまり馴染みのない題材でもあるだけに、知的好奇心の充足にという感じで良いと思います。ただ、本当に死体ばかりなので、苦手な人にはキツイでしょう。

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