Lazy Bear

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ノーカントリー

テキサスの荒野で狩りをしていたルウェリンは、麻薬取引のために用意された大金を偶然見つける。明らかに危険とは承知しつつも、ルウェリンは銃と一緒にその金を自宅へ持ち帰る。
一方マフィアは金を奪還すべく殺し屋シュガーを送り込むものの、シュガーはあっさりマフィアを殺しルウェリンの追跡を始める。

アカデミー賞で作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞の4冠を達成した作品。監督はコーエン兄弟。
原作は「血と暴力の国」という小説だそうです。僕は未読。

見所は何と言ってもシュガー役のハビエル・バルデム。これに尽きます。冒頭から飛ばしているこの殺し屋、実に奇怪で不気味で気持ち悪い。存在感というかアクが強すぎるので、彼ばかりが印象に残ってしまいます。トミー・リー・ジョーンズの渋い演技も良かったんだけど。

物語は三人の視点で進んでいく追走劇です。そして最後に突然それが終わりを告げる形で幕となるんだけど、あまりに淡々としているのが少し気になった。
作品の性質上そうなるのは自然かもしれないけど、その割にシュガーだけが突拍子も無い所があって不自然に見えてきます。話も間間ではしょってるような所があったのも気になるし。それと、シュガーがグダグダ言い並べるのは原作通り? まあ逆にこれはこれで気持ち悪さに拍車をかけるんだけど。

アカデミー賞で一番話題になった映画だけに、かなり完成度は高いと思います。でも正直な印象だと、わざわざ映画にしなくても原作が面白いのでは? という感じがします。かえって下手に視覚化しなくても楽しめるものなんじゃないかなと。あえて映画にする理由が無いなあ。

オススメ度は4+。安定した面白さの反面、かえって刺激が薄く感じるかもしれません。しかしシュガーの怪演だけは必見。

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