Lazy Bear

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死の谷間

核に汚染された世界で、唯一汚染を免れた谷。そこでアンは自分が最後の人類だと思いながら生活していた。
ある日彼女の元に一人の男がやって来る。科学者の彼はアンとは性格が合わなかったものの、やがて互いに惹かれ合う仲となる。
しかし、そんな二人の元へ更にもう一人の男がやって来た。


核汚染の進んだ未来で、唯一汚染を免れた谷が舞台。世界観は世紀末だけれど、ああいう過激なアクションなどは無く、淡々とギスギスとした人間関係が描かれていく作品です。
もはや人類の存続云々の状況ではなく、逆に人間的なエゴが剥き出しになると思いきや、案外表面上は穏やかで欲らしい欲を露骨に出す事もなく、思春期の恋愛よりも遥かに行儀の良過ぎる様は少々退屈に感じました。着地点がどうこうと言うよりも、既に谷間での穏やかな生活自体がゴールなのだから、極端な変化を誰も望んでいないせいだと思います。
三人の関係に本当に決定的な事が起こるのは、ラストの直前。ただはっきりとした描写は無く、ああそういうことなんだろうな、という演出のみです。この察して感は映画的にはどうなんだろう、と個人的には思いました。

オススメ度は3。ほぼほぼ世紀末の未来の生活だけで終わります。ドラマチックな展開を期待しているとかなりの肩すかしを食らいます。

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