Lazy Bear

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マイ・サンシャイン

ミリーは事情を抱えた子供達を保護する仕事をしながら騒がしい日々を送っていた。そんな彼女らの周囲では、黒人に対する差別的な事件と司法への不満から苛立ちの雰囲気が蔓延していた。そして遂に起こった大規模な暴動に、子供達を守るべく気難しい隣人オビーと危険な町を奔走する。


主演はハル・ベリー、ダニエル・グレイグ。
ロサンゼルス暴動と呼ばれる実際の事件を舞台にした社会派の作品です。これは黒人への差別的な事件が立て続けに起こったため黒人達が蜂起した事件です。冒頭では黒人の少女が韓国系の店主に銃殺される事件が、劇中のニュースではキングという黒人男性が警察から過剰な暴行を加えられる事件が流れていますが、どちらも実際に起こった事件で、この暴動が起こった原因の一つとされています。
こういった人権問題を扱う作品は、どうしても偏った視点になりがちなのですが、本作は割と公正なように感じました。暴動に参加する人達も、義憤にかられている者もいれば単なるお祭り感覚で略奪に走る者もいます。また日頃の不満を警察へぶつけたいだけの者もいるため、警察が彼らにすぐ銃を向けたり攻撃的になるのも至極まっとうな理由に思えます。要は人間関係の悪循環が極まった時代だったのでしょう。その閉塞感をフィクションでの描き方は絶妙だったと思います。

オススメ度は4。前知識もさほど要らないと思います。当時の情勢が気になってくる非常に面白い作品です。

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