Lazy Bear

Categories

Archive

Site search

Feeds

Meta

サムライマラソン

1855年、 黒船来航に揺れる日本の中、安中藩の藩主は来る激動の時代を生き抜くため、藩士達の鍛錬を兼ねた遠足を決行する。しかしそれは、藩内に潜む公儀隠密の連絡違いにより幕府への反逆行動と取られてしまった。何も知らず遠足に様々な思いを馳せる藩士達。そこへ幕府から放たれた刺客達が襲いかかる。


主演は佐藤健。1855年に実際に行われた安政遠足を題材にした時代劇です。
本作は当然タイトル通りとにかく山道を走る走る映画です。しかしそれぞれの登場人物達に様々なバックストーリーやキャラクター付がなされ、これが後半に行くほど生かされて話を盛り上げるのに一役買っています。
佐藤健演ずる唐沢は代々公儀に使える草で、基本本当にパッとしない存在です。これが中盤頃に急に存在感を増してくる辺り、本当に忍んでいるんだなあと実感しました。ただそれ以上に、次々と潜んでいた草が本性を現すため、思っていたよりも血みどろの戦いもあって、かなり緊張感が出ていました。
殺陣は案外まっとうなものは少ないです。唐沢の殺陣が唯一一回限りで、それも侍ではなく忍者っぽい邪道な殺陣でした。これはこれでカッコいいのだけどもうちょっと欲しかった。それ以外の戦いは基本血みどろの大混戦です。リアリティがあると言えばそうだけど、映画的な演出はもっと欲しかったかなとも思います。
不満点として、刺客連中があまりに場当たり的でガバガバなところ、竹中直人演ずる老侍の演技が無駄に癖があってあからさまに浮いてるところ。刺客がアホなのはご都合主義として、竹中直人はちょっと作風に合っていないと思います。しかもさほど話にも絡んでこないのがまた。
個人的には辻村と植木が非常に良いキャラクターをしていて好きでした。話への関わり方やそれぞれの立ち位置など見ていて本当に面白いです。

オススメ度は4−。時代劇好きにはオススメできますが、殺陣はそんなでもないので留意下さい。また、結構血生臭い描写がちょくちょく挟むので、そこはまた注意が必要です。

Write a comment